Hebiの日記

白い紙と暮らす日々

アンテナ

息子が眠ったのを見届けると、イヤホンを耳にいれて、泣きだしたら声が聞こえるくらいのボリュームで音楽を聴く。ときどき、しゃくり上げるような音がわざと使われている楽曲があることは、子どもを持ってはじめて気づいたことのひとつだ。

ほかにも子どもの泣き声に似た音はいくつもある。よく言われるのは猫の鳴き声。他にも除湿器が霜取りの時にうなる音、風呂の排水溝に水が吸い込まれる反響音、 パソコンのモーター音。どきっとして、そのたびに身構えて耳をすます。

昔々、私がまだ小さかったころ、弟をねかしつけた母と外へ遊びに出ては、ときどきマサキの生け垣ごしに泣き声が聞こえないかと、ふたりで耳をすませていたことを思い出したりする。 

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